2023-12-27
空き家を相続したものの、管理する余裕がなく、持て余している方は少なくありません。
しかし、空き家を放置していると固定資産税が上がるおそれがあるほかに、事故が起きた際の所有者責任に問われるなどのデメリットがあるため、対策が必要です。
この記事では、相続した空き家の管理方法や放置した場合のデメリットおよびその解決策を解説します。
福井県嶺北で空き家をお持ちの方は、ぜひご参考にしてください。
\お気軽にご相談ください!/
相続により空き家を所有することになったら、所有者として空き家を適切に管理する責任を負うことになります。
ここでは、空き家の管理方法をご説明します。
人が出入りしない空き家では、湿気が溜まりやすいことからさまざまな問題が発生します。
湿気が溜まることでカビが繁殖し、柱などの重要な部分が腐食しやすくなります。
湿気が集まる場所はシロアリなどの害虫や害獣が好みやすいため、家の劣化が激しく進むようになるでしょう。
湿気を溜めないためには、定期的な換気が欠かせません。
換気の際には、すべてのドアや窓を開け放つだけでなく、押し入れやクローゼット、靴箱などの収納の扉まで開けて、しっかりと湿気を逃がすようにしましょう。
空き家の管理をするためには、通水をすることも重要です。
空き家では水道を使うこともないため、水道管が錆び、最悪の場合は錆が原因になって水道管が破裂するおそれもあります。
さらに、水道管に水を流さなければ、下水からのにおいなどを防ぐための封水が蒸発し、悪臭などが生じやすくなります。
封水がなくなると、下水道から害虫や害獣が侵入することもあるため、封水が蒸発する前に定期的に水を流さなければいけません。
きちんと管理を続けるために、できれば水道は解約せず使えるようにしておき、水を水道から出して錆が出ないかや水の出方がおかしくないかを確認しましょう。
空き家の管理では、掃除も欠かせません。
室内の電気が使えない場合は、ほうきとちりとりで掃除をしましょう。
また、空き家はとくに庭の掃除を重点的におこなう必要があります。
庭を掃除しないでいると、落ち葉やごみが溜まり、雑草が生い茂ります。
害虫が大量に発生することで、近隣の方に迷惑をかけることが珍しくありません。
法律では、敷地内に伸びてきた隣家の木の枝を勝手に切ることが認められないため、隣人に大きなストレスを与えるおそれもあります。
掃除する際には、壁や屋根などに破損がないか、雨漏りをしていないかなど、設備のチェックも同時におこないましょう。
この記事も読まれています|空き家を売りたいときは現状のままと更地のどちらが良い?かかる費用も解説
\お気軽にご相談ください!/
相続した空き家を放置し続けた場合、いくつものデメリットがあります。
ここでは、空き家を放置した場合に生じるデメリットを解説します。
空き家を放置した結果、周辺に迷惑をかけると判断された場合、行政から「特定空家」に認定されるおそれがあります。
通常の空き家の場合、たとえ人が住んでいなくても住宅の建っている土地は「住宅用地の特例」の対象となり、固定資産税の軽減措置が適用されます。
「住宅用地の特例」とは、200㎡以下の部分の土地については課税標準が6分の1になるという特例です。
課税標準は固定資産税を計算する際の基準となる金額のため、大きな節税効果があります。
しかし特定空家に認定され、行政からの勧告に対して必要な措置が取られていない場合は、この特例の対象外となります。
このように、空き家を放置し続けると特定空家に認定され、毎年支払う固定資産税の負担が重くなるリスクがあります。
空き家を所有していると、空き家がきっかけで事故が起きた場合に所有者責任が発生するリスクがあります。
たとえば、空き家の管理を怠ったために屋根の瓦がはがれ落ち、通行人がけがをした場合、所有者としての責任を追及されるおそれがあります。
家の所有者は、家を安全な状態に管理する義務があるため、義務を怠ったとみなされると、責任が重くなることもあるでしょう。
自然災害など予期できないことがきっかけとなって事故が起きることもあるため、日常的な管理が欠かせません。
また、通常の家であれば保険に加入することで責任が発生したときの助けになりますが、空き家を対象にして入れる保険は少なく、あったとしても割高な保険料がかかることも空き家のデメリットといえるでしょう。
人目に付かず、管理が行き届いていない空き家は犯罪に利用されやすいというデメリットがあります。
放置された空き家は放火のターゲットにされやすく、不審者が勝手に入り込むことも考えられます。
空き家がきっかけで周辺の治安に悪影響を与えかねず、近隣の方とのトラブルになるおそれもあります。
この記事も読まれています|空き家を売りたいときは現状のままと更地のどちらが良い?かかる費用も解説
\お気軽にご相談ください!/
相続した家が空き家になってしまうと管理の手間が生じるため、空き家にしないことが大切です。
ここでは、空き家状態にしないための解決策を解説します。
空き家によるデメリットの多くは、建物の管理がおろそかになっていることから発生します。
空き家を解体し更地として整備すれば、管理にかかる手間や費用が大幅に少なくなり、所有者としての負担も減るため、解体は有効な解決策といえます。
それでも雑草の手入れなどの管理は必要ですが、空き家が建っているときに比べると少ない頻度で済むでしょう。
ただし、空き家を解体するには費用がかかることに注意しなければいけません。
一般的な30坪の木造住宅を解体するためには、およそ100万円の費用が必要となります。
空き家を持て余しているのであれば、利用したい方や団体に無償で譲渡することも検討しましょう。
ただし、譲渡すれば日常的な管理は任せられますが、所有権を残す場合は所有者責任も残ることは覚えておきましょう。
また、無償で所有権まで渡す場合は、贈与税がかかることがあります。
登記の費用や贈与税の支払いについて、譲渡する相手と前もって話しておくことが大切です。
なお、自治体への不動産の寄付は、税収が減ることや管理の費用がかかることなどから、明確な利用予定がなければほとんど受け入れてくれないでしょう。
空き家を使って自治体に貢献したいという思いがある場合は、自治体の窓口で相談してみましょう。
活用する予定がない空き家や、たまにしか使わない空き家をお持ちの場合は、まず売却を検討するのがおすすめです。
売却できれば、管理の手間や費用だけでなく、固定資産税などの負担もなくなり、さらに売却代金まで手に入る可能性があります。
古い空き家でもそのまま売却できるケースもあるため、まずは不動産会社に相談し、査定を受けると良いでしょう。
一般的な仲介による不動産売却が難しいケースでも、不動産会社による買取であれば、すぐに空き家を現金化できることもあります。
この記事も読まれています|空き家を売りたいときは現状のままと更地のどちらが良い?かかる費用も解説
相続した空き家の管理方法や放置した場合のデメリット、空き家にしないための解決策について解説しました。
空き家を放置するのはデメリットが多いため、適切な管理を続けるか、手放すかのどちらかの対策を取る必要があります。
私たち「サンウッド」は越前市を中心に不動産売却を行っております。
空き家の売却や買取に関するご相談や査定は、ホームページからも受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
この記事のハイライト ●不動産を相続すると、登録免許税や相続税といった種類の税金が課せられる●相続税を計算する際は、相続財産や相続人の範囲を確定したうえで、各種控除などを差...
2023-12-15
相続時の不動産手続きには、様々な問題や疑問が生じることがあります。適切な手続きを行わずに進めると、税金の過払いや遺産分割の紛争などのリスクが生じる可能性もあります。相続不動産に関わる様々な知...
2023-10-10
相続とは、亡くなった人の財産や権利が引き継がれるプロセスですが、その手続きや税金、資産の評価、遺言書の作成など、初めて触れる人にとっては複雑な要素が数多く存在します。これらの基本を理解するこ...
2024-01-16
相続不動産を売却する際には、どのような基礎知識が必要なのでしょうか?相続人間の合意や評価方法、売却価格の決定要素、税金や手数料、契約と手続き、買主との交渉ポイント、マーケティング戦略、プレゼ...
2023-10-05
不動産を売却したいと思っていても、実際にどこに相談したら良いのかわからない。 そんな方も多くいらっしゃると思います。不動産売却の相談先としては、以下のような専門家や機関が考えられます。1・不動産会社 地域に密着した不動産...
2024-03-18
不動産売却を考える際、適切なタイミングや売り時の判断基準、査定や価格設定、マーケティング戦略、手続きや必要書類、税金や費用など、様々な要素が重要ですが、それぞれを理解し活用することは容易ではありません。この記事では、不動...
2024-01-22
転勤が決まった場合、不動産の売却は重要な検討事項となります。不動産売却と転勤の関係性を理解し、スムーズなタイミングを見極めることは、円滑な移転プロセスを確保するために極めて重要です。この記事では、転勤と不動産売却の関係性...
2024-01-19
不動産売却相場の変動要因を知らずに売却に臨むと、適切な価格設定や戦略を立てることができず、成功する可能性が低くなります。では、不動産売却相場の変動要因を理解し、成功するための方法を探っていきましょう。...
2024-01-10
不動産の売却や投資を考える際に、適切な売却価格や資産価値を知るためには、不動産査定が欠かせません。しかし、不動産査定の手法やプロセス、無料相談の利用方法について十分な知識を持っているでしょうか?本記事では、不動産査定と無...
2024-02-01
不動産を売却や購入する際に、正確な査定価格が必要です。しかし、不動産査定の信頼性はどのように確保されるのでしょうか?信頼性の定義や要素、信頼性の高い査定会社の選び方について、詳しく解説します。この記事では、不動産査定の信...
2024-01-17
不動産売却において、適切な査定額を得るためには、どのような基礎知識が必要でしょうか?査定額の決定要素や準備の重要性、専門家とのコミュニケーション、査定の方法や手法、査定結果の評価や比較、手続きと契約、法的要素の影響、トレ...
2024-01-12
この記事のハイライト ●収益物件の売却では、大規模修繕の前や満室になっているときなどのタイミングを見計らう●収益物件を売却する際は、不動産会社の仲介で買主を探すか、不動産会社が買主となる買取の2つの売却...
2024-01-05
・親から、土地や家を相続したが値段もつかない不動産。 所有していることによってコストや負担がかかる不動産のことは、負の不動産=「負動産」と言われています。 具体的には、どのような特徴や問題を抱...
2024-05-20
相続した家が空き家になっているケースなど、相続の際に家の解体を検討する事もあると思います。その際、一軒家を解体するにはどのくらいの費用が必要になるのでしょうか。また、解体をする事でのメリットデメリットも考えてみましょう。...
2024-04-23
親が施設に入った、又は、亡くなった。など、実家を相続することになったが、誰も住む予定は無いし、どうしたらいいのか? このようなご相談はよくあります。みなさんは、親が亡くなった後、施設に入ったあと、実家をどうするか? 考...
2024-04-09
相続不動産と離婚は、法的・財産的な問題が複雑に絡み合う重要なテーマです。離婚に伴う相続不動産の処理は、正確な知識と適切な手続きが必要です。この記事では、相続不動産と離婚に関連する問題解決のためのガイドラインを提供します。...
2024-03-06
田舎での土地売却は、資産形成において有益な手段の一つです。都会と比べて土地価格が比較的安く、生活コストも低く抑えられるため、多くの人々が田舎での土地売却を選択しています。この記事では、初心者の方々にもわかりやすく、田舎で...
2024-06-12
土地売却において、収益を最大化するためにはどのような要素や戦略を考慮すべきでしょうか?初心者でも理解しやすい基本的な考慮事項や手法が存在します。本記事では、土地売却における収益最大化のための基本的な考慮事項や戦略について...
2024-02-06
土地を売却する際、適切な価格設定や売却戦略を立てることは重要ですが、そのためには土地の査定が欠かせません。しかし、土地の査定には多くの要素や影響因子が絡んでおり、初めての方にとっては理解しづらいかもしれません。この記事で...
2024-01-18
土地売却後の確定申告は、多くの人にとって複雑な手続きとなります。税金の計算や節税方法、申告書の作成と提出手続きなど、初心者にとってはわかりにくいポイントがあります。この記事では、土地売却後の確定申告についての基礎知識から...
2023-11-01